こんにちは。久しぶりのブログ投稿になります(^-^; 教室長の夏目です。今回はちょっと長い文章です。

2019年度の愛知県公立高校入試を終えて、生徒たちの自己採点の結果から、理科が難しかったという声が多くありました。

 そこで、私も理科のAグループを取り組んでみたのですが、難易度高いと思いました。(ちなみにBグループも取り組みましたが、個人的に難しかったと感じたAグループをメインにお話を進めていきます)

理科に関しては全体として、問題を複雑にする意図が感じられます。

本来正しい知識・事柄のみならず、別の仮定をした場合の問題が生物と地学で出題されていましたし、電磁気の単元では2点問題で力学との複合問題が出ていました。

特にAグループ理科大問4の電磁気の単元では、物理学をよく知っている私にとっては大問4は一目で衝撃を覚えました。普通、中学生の段階でここまでやらんだろうと。私が問題に取り組む際、中学生の学習内容も知っている知識の中で解けるのかどうか判断に迷いましたし、実際受験した方々も焦りや混乱が生じた方も多かったのではないかと思います。さらには、問題設定がややこしく、取れそうな基本問題まで難しく見える形…。

さらに、設問において、答えるものがセットになっていて点数が取りづらい。

例えば、電流計の使い方を知っていても流れる向きも正解しないと点数にならないもの、どちらの向きに何㎝か答えろだったりと。

セットの形式は、以前からあった形式ですが、その組み合わせが少し難易度が高くなっているように思いました。

 例年、愛知といえば英語が平均点が低く、難しいという特徴がありました。しかしながら、愛知県公立高校入試改定後、英語の試験はやや答えやすくなっています(*’▽’)

改定後の2回までは、改定予定の内容でさほど変わらなかったりしますが、3回目の入試で理科の様子が少し変わったように思います。

また、入試改訂後、『実験・観察に対する太郎君と先生との対話形式の問題』も深みを増してきたように思います。

(実験と観察・考察を大切にするという文部科学省の方針の影響でしょうか?)

 文部科学省は理科教育に力を入れる!と提言しています。愛知県も例外ではなく、理科に力を入れるという気運があるのかもしれませんね。

あと、大学の入試改革の文部科学省の見解(↓少し古いですが、文部科学省HP理科教育に関するものより)

  • 高等学校では、教科書をできるだけ早く終え、センター試験対策、二次試験対策、実験などしたつもりで結果を覚えさせるような授業が中心であり、このままでは将来を担う科学者の育成に支障をきたすことから、この問題を解決する方法として、大学入試問題の検討,センター試験の廃止などを考える必要がある。

というのも関係があるかも知れませんね。そして、大学入試の難易度アップに向けて、高校入試も問題の難易度アップという流れ(´・ω・`)

というわけで、今年度の理科の平均点が低かろうとも、今後も2019年度くらいの難易度になるのではないかと推測しています。

あまりその難易度がわからない方のための大体の目安ですが、学校の定期テストで理科50点(平均点くらい)だと、入試当日は22点満点中の7点前後になるかと思います。

 さて、長くなりましたが、この文章を読んでくださった中学生ご本人や保護者の方々の中で、愛知県公立高校が第一志望という方に私がお伝えしておきたいのは、

「これまで以上に『理科の知識を身につけ、使う練習をすること』や『難易度の高い入試問題にもチャレンジするという勉強』が大切だ」ということです。

公立入試がこれまで以上に厳しい入試になるという危機感をもって、早めに入試に備えていかないと、間に合わなくなる可能性があると思います。